伊豆ベロドローム バックヤードツアー

【本邦初公開!】この扉の向こうには……/チーム楽天Kドリームス『伊豆ベロドローム バックヤードツアー』

2023.11.30

2023年11月16日〜11月18日の3日間、伊豆ベロドロームにて行われた『JAPAN TRACK CUP*』。本大会2日目となる11月17日(金)、『伊豆ベロドローム バックヤードツアー』が実施されました。

「チーム楽天Kドリームス」特設ショップのスタッフも潜入した本特別企画をレポートします。

※『JAPAN TRACK CUP』は11月16日に『JAPAN TRACK CUP I』、11月17日・18日に『JAPAN TRACK CUP II』の2大会に分かれて実施されました。

『伊豆ベロドローム バックヤードツアー』とは?

スプリント, 山﨑賢人, 寺崎浩平

『2023 ジャパントラックカップI / II』が開催された伊豆ベロドロームは、UCI国際規格の「板張りバンク」。板を張ることで「最大45度」にも及ぶ急な傾斜のコーナーが形作られ、選手たちは遠心力を利用して1周250mのバンクをハイスピードで駆け抜けることができます。

この「板張り」で作られた走路の下は、実は空洞になっているんです。

「伊豆ベロドローム バックヤードツアー」はこの空洞部分に潜入する特別企画です!

「極秘」のバンク裏へ特別潜入

JAPAN TRACK CUP チーム楽天Kドリームス 伊豆ベロドローム バックヤードツアー

今回の『伊豆ベロドローム バックヤードツアー』は、伊豆ベロドロームや近隣敷地内の施設を管理している日本サイクルスポーツセンター(CSC)の協力のもとに実施。

「チーム楽天Kドリームス」特設ショップ前に集合した参加者たちは、CSCの案内員さんの先導のもと、いざ伊豆ベロドロームのバックヤードへ。

JAPAN TRACK CUP チーム楽天Kドリームス 伊豆ベロドローム バックヤードツアー

ここでバックヤードへと潜入する前に、案内員さんから説明が。

「実は板張りのベロドロームを設計できる人は日本にはいません。世界にも数人しかおらず、その設計方法は極秘とされているんです。この伊豆ベロドロームも例外ではありません。

なので、バックヤードへ入った後の撮影はご遠慮ください……」

そう、バックヤードツアーの内容は参加者のみが知り得る極秘情報だったんです。

この先のレポートでは、お話できる限りの内容に絞ってお伝えしていきます。

記録更新の要「気圧庫」

JAPAN TRACK CUP チーム楽天Kドリームス 伊豆ベロドローム バックヤードツアー

伊豆ベロドロームのバックヤードへ潜入した参加者たち……

とは言っても足を踏み入れたのは、まだ選手や競技関係者が入ることができるメカニックルーム。ただしこの場所も撮影禁止。

メカニックルームでまず目に入ったのは大きな四角い機械装置。「気圧庫です」と案内員さんが教えてくれました。

屋内自転車競技場である伊豆ベロドローム内の、「気温・湿度・気圧などをコントロールする機械」とのこと。

伊豆ベロドローム

案内員さんによる解説

「気温や気圧は選手の記録に非常に重要です。

適度に気温を高くすることで気圧を低くし、空気抵抗を低減することができ、記録更新にも有利に働きます。

一方の湿度はもちろん選手のパフォーマンスにも影響を及ぼしますが、木製の板張りバンクを腐らせないために適度に調節することがとても重要です。伊豆ベロドロームを含め多くの屋内ベロドロームに屋根や窓が少ないのは、日差しなどの外的要因に左右されることなく、温度・湿度・気圧をコントロールしやすくするためなんです。

気温や気圧は選手第一、湿度は板張りバンクの品質を第一に調節するために、この気圧庫は24時間フル稼働しています」

バックヤードツアー序盤から、目から鱗の解説を聞くことができました。

いざ板張りバンクの真下へ!

伊豆ベロドローム バックヤードツアー

メカニックルームを奥へと進む参加者たち。すると案内員が「ここが入り口です」と突然アナウンス。

板張りバンクへと通ずる扉は、なんと1辺1mほどの正方形でした。

「ここっ!?」と驚く参加者たち。

実は板張りバンクのバックヤードは、見学などの一般の入場を想定しておらずメンテナンス専用の場所だったんです。

参加者1人1人には、懐中電灯が配布され、腰の高さぐらいにある正方形の扉を四つん這いになりながら中へと入っていきます。

太田海也

※イメージです……

真っ暗なバックヤードを懐中電灯で照らすと、そこには楕円状に1周繋がっているの木とコンクリートのトンネルが広がっていました。

傾斜が急なコーナー付近は、2,3階くらいまでの高さまでバンクが反り立ち、スタートライン付近のストレート部分へ近づくにつれて段々と天井(板張りバンク)が低くなっていき、ベロドロームの立体感を実感することができました。

伊豆ベロドローム

暗闇のトンネルを自由に散策していると、板張りバンクの表面には接着剤や釘などで板と板を繋ぎ合わせている痕跡が見当たらないことに気付きました。

「均等に切り分けられた木の棒を、手作業で曲げながら1本1本はめ込んでいるだけなんです」と案内員さんがすかさず解説。

板張りバンクのトンネルの床を見ると、「★cm角、長さ▲cm」の修復用の木の棒が積み上げられていました。

傷が付いたりすると、新しい木の棒と交換するそうです。

バンク裏に謎の釘

均等サイズの板の棒がはめ込まれて形造られている板張りバンク。しかし参加者たちはバンク裏に突き出した釘を何本か発見。

実はこの釘は、落車などによって傷ついたバンク走路を、薄い木材などで修復する際に使用したもの。

選手たちが安全にハイスピードで板張りバンクの上を走れるよう、落車などがある度に日本サイクルスポーツセンターの職員が点検し、必要に応じて釘やテープで傷を修復していたのです。

今回の『2023 JAPAN TRACK CUP』でもその光景を見ることができました。

暗闇に響き渡る「轟音」

2023ジャパントラックカップⅠ 男子ケイリン 中野慎詞 小原佑太 太田海也

案内員さんの解説とともに板張りバンクの真下を散策した参加者たち。

すると「コツ、コツ」とバンクの真上から音が。レース前、スタートラインに並ぶ選手たちの足音でした。

2023ジャパントラックカップⅡ 女子オムニアム 池田瑞紀

レースがスタートすると「ごお゛ぉぉぉーんっっ!」という走行音が頭上で鳴り響き、ハイスピードレースを音で楽しむことができました。

頭上1m以内で繰り広げられるハイスピードレース。まさにバックヤードツアーでしか味わえない体験でした。

『伊豆ベロドローム バックヤードツアー』はご好評につき、日本サイクルスポーツセンターの協力のもと、またいつか実施させていただくかもしれません。その際はぜひ、極秘の”舞台裏”を体験してみてください。

伊豆ベロドロームについては日本サイクルスポーツセンターの公式サイトをチェック!

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