静岡競輪 シリーズ展望・記者の推しメン情報

2016年04月30日~2016年05月05日 シリーズ展望・記者の推しメン情報

2016年4月28日時点の記事です。

第70回日本選手権競輪

 あの興奮を再び―。3月開催された名古屋に続き、今年2度目のダービー「第70回日本選手権(G1)」が、静岡競輪場で4月30日に“ゴールデンウィーク決戦”の火ぶたを切って落とす。また、ダービーシリーズの3日目にはガールズケイリンコレクションが一発勝負で行われる。

GP王者の浅井康がV戦線リード

 全日本選抜、名古屋でのダービーに続いて、今年3度目となるG1シリーズの舞台は静岡。先の名古屋ダービーでは、近畿勢がお家芸ともいえる“ラインの競輪”で他地区を粉砕。番手まくりを放った川村晃司の後ろから村上義弘が追い込み、4度目のダービー王に輝いた。
 一方、中部勢は地元Vの期待がかかっていた深谷知広が、前を委ねた竹内雄作の不発で7着。地元ファンからはため息がこぼれた。また、浅井康太は、柴崎淳と共倒れに終わった全日本選抜に続いて準決敗退。名古屋の準決では平原康多と絡んで、2着入線も失格の憂き目をみた。ラインを重んじる浅井のレーススタイルがG1の正念場で裏目に出た格好だが、名古屋ダービーを挟んで奈良、松山で記念を連覇。自身の動きにはまったく不安がないだけに、昨年のグランプリチャンプが今年3度目のG1でV獲りを結実させよう。深谷は名古屋ダービー後の平塚F1を519着。初日特選は北日本の2段駆けに屈し、決勝では8番手からいまひとつスピードに乗り切れずまさかのシンガリ負け。調子の波が激しく、展開不問でライバルたちをネジ伏せるまでには至ってはいない。しかしながら、一時期の不振からは脱出していて、一昨年以来のタイトル奪取があってもおかしくない。昨年のオールスターで初めてG1ファイナルの舞台を踏んだ竹内は、競輪祭、名古屋ダービーと近況4つのG1で3度の優出。決勝では大きい着順が目立つものの、輪界を代表する先行選手にまで成長を遂げ、中部にとってはなくてはならない存在だ。
 全日本選抜で渡邉一成を初戴冠へと導いた新田祐大は、押しも押されもせぬ北日本のエース。名古屋ダービーの決勝では村上義の猛ブロックも、立て直しての3着で意地を見せた。続く玉野記念を2621着。前団を豪快に飲み込むまくりで今年初優勝を飾った。層の厚い北日本勢ではあるが、ラインができない個の戦いができるのが新田の強みでもある。今シリーズもメンバー構成に応じた走りで、輪界最強の爆発力を誇るエンジンに点火する。念願のタイトルを奪取した渡邉は、競技でもリオ五輪代表が決定し多忙ながらも充実ぶりは目を引いている。全日本選抜では新田の番手から優勝をつかみとった渡邉だが、名古屋ダービーではまくりで2勝をマーク。本来のスピード溢れる機動力も健在だ。この2人にダービーVでグランドスラムが達成される山崎芳仁。機動タイプの持ち味を引き出す術に長けている佐藤慎太郎が加わり、福島勢が中心になり北日本勢をリードする。
 全日本選抜の落車で鎖骨骨折に見舞われた稲垣裕之、世界選出場の脇本雄太を欠いた名古屋ダービーの近畿勢だったが、豊富な機動型がきっちり機能して終わってみればワンツーフィニッシュを果たした。稲垣、脇本の参戦は朗報で、村上義、博幸、稲川翔らはシリーズを有利に進めることができる。いつでもラインの先頭で風を切る準備はしている村上義だが、これだけ機動型がそろえば後輩に前を委ねて名古屋のような大立ち回りを演じよう。連覇で5度目のダービー制覇へと信じる道をひた走る。
 高知記念準決勝でようやく今年初勝利を挙げた武田豊樹、直近の西武園記念3823着が本調子ではなかった平原康多が率いる関東勢もこのまま黙ってはいられない。神山雄一郎を含め歴戦を潜り抜けてきたSS班の3人。底力と勝負への執念で他地区と互角に渡り合う。
 08年に初めてタイトルを手に入れた思い出の地元ダービーの再現へ、渡邉晴智は静かに闘志を燃やしている。力をつけた近藤隆司、郡司浩平らと力を合わせて、地元ファンを沸かせたい。
 原田研太朗、岩津裕介の中四国勢、中川誠一郎、園田匠の九州勢も流れひとつ。

ガールズケイリンコレクション

リベンジを誓う小林優

 山原さくらのビッグ初優勝で大波乱となった今年最初のコレクション名古屋ステージ。静岡ダービーで行われる第2弾は小林優香がリベンジを誓う。今年の全冠制覇を目標に掲げて挑んだ名古屋だったが落車失格と小林優にとっては最悪な結果。しかし、復帰戦の4月小倉は気持ちを切り替え完全Vと影響は引きずっていない。決勝は山原の追撃を凌いでの逃げ切り勝ちと文句なしの内容だったし、初日には3・79のギアを試すなど完全に前を向いている。さて、選考期間中の3連対率上位者7名がエントリーしたこの一戦。後方からの2角まくりで児玉碧衣に合わされ苦しくした名古屋の反省も踏まえ仕掛けを修正。早め早めの動きだしでV奪還を狙おう。
 小林の相手はライバル奥井迪か、勢いある同門の児玉か。まず奥井だが、ブレることなくガールズ一番の先行選手としての道を邁進中。名古屋はあわや逃げ切り勝ちと更なる進化を披露する内容だった。豊富な練習量に裏付けされたパワーに、駆け方も上手さを増して、相手の反撃を今度こそ完封だ。もちろん、超新星・児玉がケタ違いのスピード、ダッシュであっさりタイトル奪取を果たしてもおかしくない。直近の4月玉野も初対決となった尾崎睦からの執拗なけん制を受けながら完全Vと順調そのもの。初のビッグだった名古屋での経験を糧に、ここは奥井との力勝負を厭わぬ一気の仕掛けがみられるのでは。
 小倉への出稽古などで力を伸ばす山原のタイトル連覇も。まくりが相変らず冴え渡っているし、壁を乗り越えてビッグを一つ取ったのは何より大きい。
 石井貴子、小林莉子、尾崎の存在も忘れるわけにはいかない。石井もコレクションのタイトルは獲っているし、しっかりしたレース運びとダッシュを生かした走りは一級品。4月防府は名古屋での落車の影響も感じさせたが、ここからは上がっていくだけだ。五輪出場が叶わなかった以上、本業で結果を出したい。自在型として完成され、3連対率は9割6分の驚異の安定感を誇る小林莉は大一番での強さも証明済み。そして、ビッグ初参戦の尾崎もまだ粗削りながら先行意欲の高い選手。尾崎の参戦はレースの流れも変えるだけのものがある。

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