「私の卒業記念レース」ふ〜こらむ Vol.3
2022.03.27
チーム楽天Kドリームス所属、梅川風子選手によるコラムVol.3をお届けします!4月5日に日本競輪選手養成所121・122回生の卒業記念レースが行われることに寄せて、ご自身の卒業記念レースの思い出を綴っていただきました。
梅川風子プロフィール

短距離種目選手。2017年デビューの東京112期。幼少期からスピードスケートを行なっており、大学時代には全日本学生選手権で優勝した実力の持ち主。
前回(Vol.2)はこちらから
ガルコレありがとうございました!
皆さん、お疲れ様です。
まさに今は三寒四温という感じで、体調を崩さないように気をつけましょうね。
先日宇都宮G2でのガールズケイリンコレクションを終え、結果は4着でした。
応援してくださった方、車券を買って下さった方ありがとうございました。
まだまだですが、まだまだと言い続けて頑張って行きますね。

『ガールズケイリンコレクション2022宇都宮ステージ』、梅川選手は4着でフィニッシュ
さて、今回は競輪選手養成所で卒業記念レースが近づいてきていることもあり、私も当時の競輪学校での生活を少しだけ振り返りながら卒業記念レースについて書いていこうかと思います。
卒業記念レースの思い出
当時卒業記念レースは二日間に渡って行われ、
初日に予選3回を行う3個レース(←レース数多すぎて体力限界超え)、最終日は負け戦or決勝の1レースのみという日程でした。(レース数のバランス……)
ギヤも上限は49×14(3.5倍)。
これが軽くてかなり回ります……。軽いため、前半あっという間にスピードが上がり、後半になるとその回転を維持できず、減速します。
ハムスターがローラーに乗ってる姿そのものです。
当時は先行で勝つことを目標にしていたので、レースの組み立ても先行一本。
同じ先行タイプもかなり多く、打鐘からもがき合うレースは、卒業記念レースでも変わらずでした。

特にしつこい先行を挑んでくるのは、(大久保)花梨と(吉村)早耶香。
普段の学校のレースでも絶対もたない距離を(無理を承知で)打鐘から挑んだり、挑まれたりしました。
潰れても潰れても何度もやり合いました。
先行一本だったあの頃
今振り返ると「他の戦法もしとけば良かったかな」と思いもします。
でもそれは人それぞれ。必要であればやればいいのかなと思います。
人により脚力や潜在的な得意不得意があるので、それをまず見極めるのが大切だと思うからです。
例えば私たちがそんなふうに先行勝負をしている時、(太田)りゆちゃんは当時から捲りが得意で、「先行なんて長い距離やってらんない!!負けたら意味ない!!」と自分の距離で勝負していました。
それもまた「自分自身」を知っているという事。いい事ですし、「負けたら意味ない」という事もその通りだと感じてました。

当時の私はプロになる前だったので、「負けてもいいから」と同タイプとの勝負にこだわっていました。その「こだわり」や「感覚」は人それぞれ違っていいのかなと思います。
もちろんプロになってからは一つ一つの勝負に責任を持ち、「負けてもいいから他で勝負」というような考えでレースする事はだいぶ控えるようになりましたが。
でもレースは生き物なので、突然そのスイッチが入ったりする事もある……。私も予測不可能です。
卒業記念レースで優勝できた、その要因

卒業記念レースに話を戻して、、
最後のレースで無事決勝に乗ることができて、結果的に逃げ切りで優勝できたのですが、この優勝は本当にオマケみたいな感じです。
レース前は「先行して最後の4コーナーを先頭で帰ってこれれば十分かな」と思っていたのですが、
・クジで1番車をゲットし、位置取り有利になった
・打鐘からの先行争いが予想できた
・軽いギヤすぎて打鐘からスピード上がってしまい、後方だと巻き返しがきかない
・静岡競輪場のバンク特性が絶妙だった
……と、様々な要素が相まってたまたま逃げ切ることができたと思います。

色々な要素を計算したり、相乗効果によって勝つことが出来ました。しかし今でも、卒業記念レースは優勝した事実よりも「自分のやりたい事を突き通して、その自分の選択を最大限に表現できた」ことに価値を感じます。
もちろんこれが7着で終わっていればそうは思いません。
でももし僅差で負けたとしても、自分の中で納得していたと思います。
自分の納得できる走りを

勝ったからこそ、優勝したからこそ他人からの評価や、価値が上がるのも理解はできます。
でもそんな事より、まずは「自分が納得できる走りが出来たのか」というのは、今も変わらない本質かなぁと思います。
そんな事を言ってると「負けたら意味ないし!!」と言うりゆちゃんの言葉もこだましてきますが……(笑)
もちろんその通りだよ……りゆちゃん……(小声)
そんな養成所ももうすぐ卒業記念レースです。
色々なこだわり、考え方、アピール、様々な自分を表現できる場だと思うので、思いっきり頑張って欲しいなとエールを送ります。

ちなみに。
今でもYouTubeで当時の111回生、112回生の卒業記念レースを見ることができます。
お時間ありましたら是非ご覧ください(笑)



