
3年ぶりのジャパトラで、「必ず優勝」のマディソン 古山稀絵/チーム楽天Kドリームス定点観測
2022.08.19
2022年7月28・29日に伊豆ベロドロームにて開催された『2022ジャパントラックカップⅠ』、そして30・31日に実施された『ジャパントラックカップⅡ』。チーム楽天Kドリームスの内野・古山ペアで挑んだマディソンでは2戦ともで優勝を飾りました。
選手たちの「今」をお届けする「定点観測インタビュー」。4日間の戦いを終えた古山稀絵選手に、レースを振り返っていただきました。
練習の成果を出せた、マディソン優勝
Q:まずはレースの振り返りをお願いします。
目標として、マディソンで必ず優勝することを掲げていました。初日は艶和ちゃんがスプリント、私はサポートをするという役目をしっかりと果たせました。練習の成果を発揮する走りができたと思います。
2回目のマディソンは、私がスプリントをした結果、何度かポイントを取られてしまったんですけど、新たな試みができたこと、しっかりと優勝できた結果に対しては満足しています。
Q:個人戦のオムニアムはいかがでしたか?
最終種目であるポイントレースで順位を落とすことが多かったので、体力的に足りない部分が多いなと感じました。
マディソンをメインにしてても、オムニアムでも活躍できる選手になりたいという気持ちがあるので……戦略や、レースの間の過ごし方、ポイントレースの走り方を改善しないといけないなと感じたレースでした。
Q:4日目のオムニアムでは、ポイントレースを残して3位タイ(104ポイント)、最終成績は5位でしたが、やはり体力的に辛かったですか?
体力面もそうですが、逃しちゃいけない人を容認してしまったところが自分の甘さだなと思ってて。追えなかったことは体力不足ですね。残りの海外メンバーも、みんな元気だったんで……本当にすごい。
「そういえば前回も死にかけました」3年ぶりの“ジャパトラ”
Q:短距離チームはこの大会を「鉄人レース」と呼んでました。
本当にそうですよ!こんなにきつかったっけ?って思いました…3年ぶりの大会なので、感覚を忘れていて。そういえば前回の時も、死にかけたなって思い出しました。
Q:中長距離メンバーにとっては何レースでしょう?
なんでしょう……変態レースとかですか?(笑)
Q:ペアの内野選手は、3日目が一番しんどかったそうです。
スプリントにトライした、マディソンの日ですね。艶和ちゃん「私今日、気持ちがすごく楽です」って笑顔でした。私は逆に、スプリントどうしようってずっと不安になってました。
Q:スプリントを自分が獲りに行くポジションを経験したことで、気持ち的な部分の変化はありました?
ヨーロッパなど海外レースだと毎回フルでスプリントして、牽制するっていうレースパターンなので、スプリントした後にすぐ交代したいんです。「あそこまで頑張ればいいんだ!」という、スプリンターにとって心の支えとなる場所がわかったので…新たな気づきがありました。
改めて、有観客で走る楽しさを実感
Q:今回は、アジア選手権に不参加だった香港チームの参加もありました。
香港チームには艶和ちゃんのジュニア時代からのライバルもいました。「この子めちゃ強いんですよ」ということを聞いてたので、結果的に艶和ちゃんが勝ってるんですけど(笑)しっかりと将来を背負って行くような、若手選手たちがいるという印象を持ちました。
東京2020オリンピックのメダリストの参加もありましたが、今回のレースを観ると、世代交代したのかな?と感じました。
Q:久しぶりの有観客はいかがでしたか?
すごく楽しいなと思いました。応援が聞こえて、名前も呼んでもらえて。
改めて、応援してくださる方達ってこんなにいるんだと感じることができました。
Q:応援を力にできるタイプですね。
はい、本当に!全日本選手権も、頑張ろうと思いました。応援ありがとうございました。