空気抵抗は意外と人それぞれ/ふ〜こらむ vol.61
2024.10.13
チーム楽天Kドリームス所属、梅川風子選手によるコラムVol.61をお届けします。
世界選手権目前。今回は、自転車競技を語る上で外せない空気抵抗について、詳しく綴っていただきました!
梅川風子プロフィール
元・全日本学生選手権優勝のスピードスケーター。競輪選手と自転車競技選手の二足のわらじを履きながら、世界の舞台で戦う。
前回(Vol.60)はこちらから
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意外と人それぞれな空気抵抗問題
さて今回は世界選手権に向けて、“空気抵抗って意外と人それぞれ”というお話をしていこうと思います。
自転車競技は速さを競う競技でもあり、その速度域も高いことから空気抵抗の競技とも言えると私は思っています。
その空気抵抗を少なくするために、自転車本体の開発やスキンスーツ、ヘルメット、シューズカバーなどなど、各国が試行錯誤していますが、なんと人により使う道具が意外と違います。
ヘルメットの違い、気づいてた?
例えば!
私とサトミナ(佐藤水菜)では使っているヘルメットが違います。
これ気づいてる人いたら中々目が肥えていらっしゃる。
私が使っているものは、カブト社の最新のヘルメット。サトミナが使っているのは、同じカブト社ですが前の型です。
最新の方が空気抵抗よくない?って思うのですが、サトミナのフォームの場合は、空気抵抗テストの結果前の型の方が空気抵抗が少ないらしく、それをずっと使用しています。
今でこそ統一されたものを全員着用しつつありますが、一年前はヘルメットが違うのは普通で、シューズカバーの種類が人によって違う、なんてこともありました。
繊細〜!
空気抵抗に人一倍うるさい男
ヘルメットの形や手袋のブランド、シューズカバーの種類、その他もっと諸々を、いろいろなフォームで空気抵抗テストをして、ベストな物を捻り出し、今のものがだんだんと出来上がっているわけなんですね〜!
もちろんジェイソン(・ニブレットコーチ)も、空気抵抗に人一倍うるさい男。
レースの時は手袋は外せ!と言っていたり(テストしたのに外すんかい)、スキンスーツのシワ1つ伸ばすように指摘されたり、エアロフォームをとれ!と耳が痛くなるほど言われます。そして、それがタイムにしっかり影響します。
とにかく、自分の力はもちろん、空気抵抗削減の努力というのは絶対なんです。
ビッグな大会、世界選手権
さてさて、バタバタとトレーニングを積みながら、そろそろ世界選手権が迫ってきました。
「オリンピック」と「世界選手権」。これはトラック自転車競技界では二大大会です。
オリンピックは4年に一度なのでプライオリティは高いですが、世界選手権も負けてはいない、年に一度の大一番です!
私は
10月17日、18日 スプリント
20日 ケイリン
に出場予定です。
目標は……!
初めての世界選手権は、2021年のルーベ。そこから2022パリ、2023グラスゴー。
あれ、意外とまだデビューして4年しか経ってなかったのね……。
日本から観るのは大変なところもあるかもしれませんが……流し見でも、アーカイブでも、ちょっと探して観てみてくださいね!
目標は、スプリントでは自己ベストまずは出せるように!そしてケイリンは一回戦突破!
え?ケイリンの目標??低くないよ(笑)
知ってる人は知ってると思うけど、とにかくケイリンは一回戦突破が1番難しいんだから!(笑)
ではではデンマーク行ってきます!!
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