2021年12月22日時点の記事です。
G戦線の最終章、グランプリが三年振りに静岡に戻って来た。入場制限はあるものの、ファンの熱さでは日本屈指を誇るバンクだ。メンバーは東北から安定感抜群の佐藤慎太郎とタテのキレ抜群の守澤太志。関東からは実績十分の平原康多、今年ビッグ初戴冠の宿口陽一と吉田拓矢。南関東からは地元で全日本選抜を制した郡司浩平。近畿からはオールスターVの古性優作。そして中国の黄金コンビ松浦悠士と清水裕友の九戦士。いずれも劣らぬ脚力とテクニックを持っている。さて、富士山バンクの頂上を極めるのは誰か。
展開面では吉田拓矢が平原康多、宿口陽一を連れて先行しそう。捲りを狙う別線はおそらく郡司浩平の番手に佐藤慎太郎。松浦悠士、清水裕友はまだ前後は不明。守澤太志、古性優作もどう組み立てるか現在では分からない。
想像の域では吉田利す平原が有利となるが、昨年のグランプリでは先行する脇本雄太の番手を回ったにもかかわらず、平原は優勝を逃している。また、平原は番手から自力発進をしても直線で内のコースを走って他の選手にコースを渡してしまう悪いクセがある。その事を考慮すると誰にでもチャンスがあると言っていいだろう。
外を踏む人、内を突く人
昨年のグランプリでは三番手がいなかった事もあるが平原は二人の選手に内を突かれている。優勝の和田健太郎と佐藤慎太郎だ。今回のメンバーで内突きを狙うのは佐藤、古性、守澤、(松浦の後ろなら)清水。外を踏むのは郡司と(前で自力なら)松浦か。そのあたりも考えて推理するとさらに予想も楽しくなって来る。いや、逆に難しくなって来るか。
好きな人ほど来てくれない
普段贔屓にしたり、勝たせてもらっている選手ほど何故か来てくれないのもグランプリあるある現象の一つ。絶頂期の神山雄一郎がいい例だ。皆勝たせてもらっているはずなのにここ一番ではツキに恵まれない選手もいるのだ。
賭け式は色々、とにかく楽しもう
グランプリは全ての賭け式が買えるので、三連単で高めを狙うのもいいが枠番や複式も混ぜて、たとえ配当が低くても当てに行くのも一つの方法、大儲けしなくても、思い切り楽しんだ人が勝者なのだ。
グランプリシリーズ二日目のメインはヤンググランプリ。いずれも現在グレードレースを沸かせている九名が登場。中でも今年大ブレイクしたのが山口拳矢。デビュー最速でG2の共同通信社杯を制し、一気にスターダムにのし上がった。他のメンバーはここも彼に持って行かせるワケにはいかないだろう。特に小原佑太、寺崎浩平はナショナルチームの意地に懸けて狙って来る。他には四日市G3Vを果たした坂井洋、器用さが売りの高橋晋也、スピードのある石原颯、パワフル先行の町田太我、伊藤颯馬にクレバーな走りの佐々木悠葵と個性豊かな面々だ。
まだラインを形成するのかどうかハッキリしていないのだが、大まかには東北二名、関東二名、中部近畿二名に中四国二名。そして九州一名となっている。しかし山口拳矢はラインを組もうが組むまいが単騎でも苦にしないセンスの良さを持っている。その分ややリードしているか。
そしてダッシュの良さを持つ寺崎浩平はカマシ、捲りで一発を狙って来そう。佐々木悠葵は先日の競輪祭ではあと一歩のところで決勝を逃したが好走を見せており、ここも期待が持てる。
展開はほとんどのレースで最終バックを取っている町田が最初に動き出しそう。中団をもつれさせれば遅めのスパートから逃げ切りまでありそう。他のメンバーはどこから巻き返すのかが勝負の分かれ道。早めに仕掛けては脚が持たないかも知れないし、後方に置かれても諦めなければグングンかかって大外一気の逆転もある。
絶対的な本命が不在なので、勝負は終わるまで何が起こるか全く分からないのが現在の状況。
前回から続いての選抜は小原佑太、高橋晋也、坂井洋の三名、ちなみに昨年のレースは前受けして八番手まで下げた松井宏佑が大捲りで大逆転Vを決めている。ここはあまり予断をせずに、じっくり推理を楽しんで、大胆な目を狙ってみるのも面白そうだ。
さすがは寺内大吉記念杯。グランプリシリーズにふさわしい豪華なメンバーが揃った。激戦は必至も渡辺雄太をはじめに岡村潤、大石剣士らの地元勢が鉄壁の布陣。何としても静岡からVをと南関全体で作戦を組んで来そう。松井宏佑(神奈川)の参加も心強いところ。
だが、その全てを蹴散らしてしまいそうな超新星が登場。吉田有希。そう、グランプリを走る吉田拓矢の弟だ。チャレンジ、A級を全勝し、F1シリーズでも現在三連続Vと持てる力を最大限に発揮している。尊敬する兄貴との同時参加で気合の入れようも相当とみる。誰が吉田の勢いを止めるのかも見どころ。
グランプリシリーズ初日のメインを飾るのはガールズグランプリ。小林莉子、石井寛子、高木真備の東京の三人に、京都から坂口楓華、そして福岡から小林優香、児玉碧衣、尾方真生の同門三人というメンバー。
各選手とも持ち味を生かすべく最後の調整に入っているだろう。現在まで児玉碧衣が三連覇を果たしており、他の選手はいかにして児玉の四連覇を阻むかを考えながらの組み立てになりそう。
実力では誰が勝ってもおかしくない。今年最高のVスマイルを見せてくれるのは…。
昨年のガールズグランプリは佐藤水菜のカマシを児玉碧衣がバックから爆発的な踏み出しで捲ってV。驚くべきは残り一周にして児玉は前に行きたがる選手を出させて、しっかり自分の仕掛けるタイミングを冷静に計っての巻き返し見せた事。おそらく他の選手が大体何をするのかがわかっていた様だ。この読みの深さを見てもやはり児玉が一歩リードしているのでは。
逆転の第一候補は小林優香。今年のオールスター、ガールズドリームレースでは児玉の捲りを追うも交わせずの二着。これでは東京オリンピック代表のプライドが許さない。彼女にとっては雪辱を果たすという意味も込められた一戦だ。何か特別なトレーニングでさらなるパワーアップをしているかも。
高木真備はメンバーの中では積極的なタイプ。ムダ脚を使わずに主導権が取れればペース駆けに持ち込んで他のメンバーを翻弄する事もあるかも。ちなみにこの三人は直近四ヶ月の連対率は百パーセント。
若さでアピールを狙うのは尾方真生。八月の川崎アーバンナイトカーニバルでは四日間バックを取るレースで完全V。特に決勝では奥井迪、鈴木美教を相手に堂々の逃げ切りを見せた。経験は浅くても、チャンピオンになる資格は十分に持っていると言えよう。
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